Renaissance Man

とにかく、あれこれやってみる。

3.11以降の原子力を考える


シンポジウム解散後③

シンポジウム後、抱き合うカストさんと細野さん

10月9日(木)に本郷の情報学環でシンポジウムが開催された。

311から、喧々諤々の議論と専門家同志での意見の相違から、結局、何を“信じ”ればいいんか皆目検討が付かなかったから、この問題に一応の決着がつくまで距離を取ろうと決めた。

 

こんな物見遊山な態度は甚だ“不謹慎”であるが、当事者じゃないのだから仕方ない。傍観者は傍観者なりに、火事を野次馬するしかないのだ。それが一番ベストだと思っていた。当然、原発と近所の火事を同列に並べて論じるのはカテゴリーミステイク(比較の見当違い)かもしれぬが、火事現場の救命作業中に野次馬が消防士に向かって、あれこれこうしたほうがいいだの、ああだ、こうだの、意見しない方がいいと考えたからだ。餅は餅屋、物理のニュートン方程式と、雑誌のニュートンを熟読しただけの野次馬は、早く家に戻って明日の支度をした方が懸命なのだ。ものいう株主ならぬ“ものいう(偽善的及び、政治的意図に利用してやろうとする)野次馬”ほどたちの悪いものはない。

走りながら、火の車、自転車操業で問題と立ち向かわねばならなかった、そして今も、走り続けている当事者、避難者の方々には申し訳ないが、もう少し、というか、まだしばらく、というか、俺は永遠に沿岸の、時折、気にかけて、時折祈り、時折身銭を切る(それも100円くらい)、日々の仕事に忙殺せられて心にゆとりのない社畜的野次馬でいさせてもらいたい。

とはいえ、災害から三年、大分落ち着いた感もある。現場はまだまだ結局何も変わらなかったが、神戸が10年でかなり復興したと考えれば、田舎の福島も、“それなり”に復興していくのだろう。もうあっという間に5年が経ってしまうに違いない。では、ここらで俺も、そろそろ、重い腰を上げ、失墜した科学に対する信仰(両陣営の科学者に対する信頼を選べない状態)に一定のめどを付けるべく、情報学環福武ホールに馳せ参じた。

まとめ
①業者、国、規制委員会の三つどもえの勢力均衡が必須。権限のある規制委員会でないと建前だけの確認だけして終わりになる機関になってしまうから。
②真の意味での三権分立。お上至上主義の村社会からの脱却。←これはおそらく無理ですww100年前と同じw
③このシンポジウムの内容を拡散すること。微力でも。

メンバーは以下。いずれも、現場にいたそうそうたるメンバー。

シンポジウムメンバー紹介①

シンポジウムメンバー紹介②

シンポジウムメンバー紹介③シンポジウムメンバー紹介④

シンポジウムメンバー紹介⑤

 

先ずはじめに、佐倉さんの、推進、反対両陣営に属さない“第三の立場”の創設を提言。←これに文句なく賛同。どんなときも氷のような情熱が大事。両陣営いずれも思考停止に陥っているのは、やはり、文字通り話にならない。最後には暴力を伴った解決しかないが、それに至までに、大いに対話しようじゃないか、諸君、なぁそうだろ!?(小林秀雄風)

そして、以下のシンポジウムは…

Q1.どこで失敗したか?

Q2.どうやって失敗したか?

Q3.将来なにをすべきか?

 

についての、検証と未来(否、現在)への提言を軸に進めていくことの確認。

佐倉さんのまとめ

①第三の立場、Third Place からの対話のすすめ

②ベーコン曰くの、知は力なり。知識を時に応じて、適材適所で使い分けることのすすめ。Situated knowledge

佐倉さんプレゼン

続いて、カストさんの話、まとめると…
①業者、国、規制委員会の勢力均衡。権限のある規制委員会でないと建前だけの確認だけして終わりになる機関になってしまうから。
②吉田所長はヒーローだ。本当に紳士だった。だが、彼をこれをもって、最後のヒーローにすべきだ。以後このような事故が起きないことを確信するためにも。

C.カストさんプレゼン

続いて、福山哲郎さん

まとめ
①リスクコミュニケーションの難しさ。“直ちに健康に影響はない。”は当時のリアルタイムの真実を発表していた、とのこと。結果は、⑴被ばくした線量の総量から求めることと、⑵4〜5年経過しないと影響が判明しないため。
②国はロードマップとガイドラインをつくることが大事。カストさんの勢力均衡を補足。ブラックボックスになりやすい業者を規制委員会が確認するが、そのどこまで追求するのかは、国の法律で決めなければならない。

それって、つまり、それは、国会が決めることで、国会はだれが決めるかとなれば、それは、国民であって、結局、国民が選んだ政治家が国会と内閣を運営するのだから、結局、それは、俺たち野次馬傍観者たちが決めている、ってことだわさ。

以下は、福山さんのプレゼン資料。

福山さんプレゼン①

福山さんプレゼン②

 

福山さんプレゼン③

福山さんプレゼン④

安倍政権の現状。最も安全な基準で進めている、ってのは、どうやら嘘ではないにしても、かなりグレーっぽい。大丈夫なんだろうけど、やはり、詰めが甘いというかなんというか、まぁ、東京に住んでるから、人ごとなんだけど、実家は柏崎原発に近く、福島規模の事故が起きれば、正直。人ごとでもないんだけど、この、まぁ、自分に巣食う、この、まぁ、なんとか安全だろう。うちだけは…、という気持ちが一番の敵なんだなぁ。だから、まぁ、半分人ごと、半分自分ごとで、第4層、第5層までの深層防護がなされないまま、再稼働に向けて動くのは、ちょっと待ってほしいかなぁ、と思った。

 

続いて鈴木達治郎さん。タイトルは「3・11以降の失敗と信頼喪失」

鈴木さんプレゼン①

 

 

 

Q1.どこで失敗したか?→エネルギー原子力政策とその意思決定のプロセスの根本的見直しに失敗、国民の信頼失墜が最も大きな失敗。

Q2.どうやって失敗したか?→ステークホルダーとの対話が不十分であった。

Q3.将来なにをすべきか?→国民の信頼回復に全力を尽くすべき。

鈴木さんプレゼン②

信頼回復に何をするべき?→①行政における意思決定の透明性、公正確保。②意思決定過程への国民参加の制度化③独立・不偏の信頼される第三者機関hの設置、学術会議に「総合技術評論委員会」、国会調査委員会等。

日本には第三者機関はない、というか、第三者機関はたくさんある。という、鈴木さんのユーモアが印象に残った。つっこみ、批判=人格の否定と取られる世間の雰囲気、たしかにあるよね。とりあえず、自分だけでも変わっておこう。

 

鈴木さんプレゼン③

 

 

続いて、黒川清さん。この人はトークが巧かった。人を惹き付ける話し方だった。声が大きいってのはそれだけ自信があるよに見える。というか、そもそもあるのだろうけどw

 

黒川さんプレゼン①

わかりやすいプロジェクト 国会事故調

 

これの動画が小学生(幼稚園児でも)でもわかるように開設されているので、俺にはドンピシャでわかりやすかった。

おそらく、何をしていいのか、わからず、右往左往する俺たちのような、インテリぶった野次馬にできることはそのサイトの拡散に付与することだろうと思う。たとえ、明日世界が滅んでも林檎の木を植えるように 、たとえ、フォロワーが偽フォロワーであっても、この↑サイトをツイートして拡散することが大事なのだろう。

世界一色がこのサイトの【拡散希望】に染まったらそれはそれで気持ちが悪いので、挙国一致にならない、まぁ、30%くらいに広く行き渡ればいいかなぁ、なんて考えている。まぁ、100%知ってもらえたら嬉しいけどw。とりあえず、自分にとっては、このサイトを知れただけでも大いなる収穫であったし、自称、(自)意識高い系の俺ですら、このサイトの存在をしらなかったのだから、ましていわんやおやで、おかんのような座敷(カウチ)ポテチ 族には届いてないことは明白だろうし、60代、70代のネットを使えない、新聞オンリーの意識高い系、無自覚的(老害?)オールドメディア(ただし、俺もオールドメディア大好きだし、身体はアラサーだけど、頭は、60代、70代のおっさんであることは自他ともに認めざる追えないだろう。)高齢者にもこのサイトは届かないから、はてさて、どうしたもんだのすったもんだがありました。(宮沢りえ)

閑話休題 、続いて、鈴木達治郎さん。船橋さんプレゼン①原発は、外交、インテリジェンスとも密接に関わる問題。有事は起きないことを前提に考える傾向あり。起きてほしくないことは、備えるのでなく、考えないw。←最高を考え、最悪に備えないとだめでしょw俺も人のこと、言えたもんじゃないからね。みんな俺みたいなんだw間違いないw

その後、パネルディスカッションへ。

 

パネルディスカッション

パネルディカッションまとめ(誰が語ったか不確か、とりあえずあやふやな記憶であるが、_φ(・_・を頼りに、話されたことを記載。)

*なお、↑は自分の思ったこと。また感想も交じるため、注意して読まれたし。

・戦後直後の“戦犯”たちの証言記憶があまり残っていないことからも、そうならないように原発“戦犯”たちの証言アーカイブを取るべきであること。

↑先の事故調のサイトに全部上がってるとのこと、それ以外のアーカイブも必要。とにかく時代の流れはオープンネスさにある!ウィキリークスはまさにツァイトガイストの存在だ。ブラボー!

・吉田所長は本当に紳士、素晴らしい人だった。

・(福山さん)メルトダウン前後、前省庁機関、東電の幹部を集めた席にて、すべての情報を出せ、もし、出してない情報が後からあると解った場合は、覚えてろよ?(処罰するぞ、的なニュアンス?だったかな)といった席にて。官邸はメルトダウンしてませんか?と東電に聞くと、してません、の一点張り、しかし、カストさんのデータによると、明らかにメルトダウンしている、かもしくは、その兆候があるのに、してない、と言い張る。カストさんのめちゃくちゃ偉いところは、では、その両者の意見の対立を担保したままで、では、その場合においても…

今、私たちにできることは何か?最前を尽くすべく考えましょう。と議論を建設的な方向に持っていったことだ。

・国が滅ぶべきかの極限状況。

↑結局、ここでも米軍追従かい!と原発の時は、思っていけど、証言者の話を聞いて、態度を改めた。よく考えてみてほしい。国が滅ぶ際に、メンツでもって、他国からの協力なノウハウ(スリーマイル島事故)があるのに、それを使わない手はないだろう。米追従、米のいいなり、なんてのは対岸の火事を高みの見物してる野次馬の意見に過ぎないのだなぁ、なんて思った。

・現場は最強フルスペック、トップはやっぱなんかダメ。

↑これもなんとなくわかる。日本の教育がそういうものなんだと思う。義務教育から、高校大学まで、職人を育てるシステムだからだ。リーダーシップ教育等、建前にしか過ぎない。管理しやすい明治をまだひきづっている。明治のトップなんてのは、みんなテロリストの最強おらおらクリエイティブ系で、とにかくやっちゃえ!やっちゃえ!的、全員が孫正義、ホリエモンみたいな感じで、末端がいわれたことを完璧にこなす職人なんだから、そりゃ最強だwww

・(黒川さん)原発は日本の宿痾(←こうはいってなかったけど、こんな感じのことをおっしゃってた。)縮図。

↑真の三権分立(明治時代以来一度も機能していない建前の)こそが原発を解決する唯一の道、これにははげしく同意。ま東大が一番と信じて疑わないマインドセット(俺自身もめちゃめちゃかかっている。文Ⅰ以外学部じゃないから思想。文Ⅱ、文Ⅲは東大じゃないw的な考え。)。奴隷教育?これは言い過ぎだ、職人教育から、経営者教育もいれんとね。自らで営業する職人になれたいいね。いずれにせよ、不満足なソクラテスよりも自分みたいな満足した豚がひしめきあってるんだから、餌がなくならない限り、改善は見込まれない。現状肯定は、現状に満足しているから、変える必要がないのだ。感じられないのだ。人間はみな、炭坑のカナリアではない。アーリーアダプターでもない。みながみな、基本的には例とマジョリティーなんだから、そこを忘れるなよ。結局、最後は、コンプレックス問題に陥る。結局最後はいつも問題はこれに行き着く。教育。それだ。

・パブリックコメントは、みなすべて読んでいる。しかし、公聴会を開くと、左右のプロ市民がマイクを握って話さず、市民の、世間の声なき声が聞こえずに終わってしまう。それと、プロ市民にマイクは握らせないことが大事。握るとあいつらは離さないからw

細野さん

…とここで細野豪志が登場(衆議院が伸びたとのこと、←やっぱり、たしかに、ふつうにイケメンだったwwwかっこよかったわ。こりゃ、モナさんも仕方ないわw、←それに英雄、色を好むで、いいと思うw奥さんとかいるいないかは、当人たちの問題で、野次馬がどうのこうのいうことじゃないわw政治家は成果をあげればそれでいい。キリッ!)

原発に一番近いところで仕事をしていた議員と自分でも語っていたから、おそらくそうなのだろう。

 

↑しかし、人ってのは、政治家も含め、実際にあうと親近感が湧く。福山さんも、細野さんも、他のパネリストも、愛着がわいた。

おそらく、政治家を叩いている人って、その政治家を生でみたことがないんだろうと思う。

そうしたら、批判する際にも敬意を持てる気がするんだよなぁ。人って敬意ある批判は必ず聞くんじゃないかなぁ、実行するかは別にせよ、おそらく、考慮の範疇には入れるはず。いよいよ登れば、耳いよいよ聾固なり、てはあるにせよ。本当に聞いてほしいのなら、芸を磨くべきだね。狂乱の声は心の奥底には届かないから。(自戒乙!)

シンポジウム解散後①

シンポジウム解散後②

歩み寄るふたり。カストさんと細野さん。

シンポジウム解散後③

抱き合うふたり。

シンポジウム解散後④

その後、少し談笑。

シンポジウム解散後⑤

(福山さんも、カストさんと抱き合ったり、写真をとったりしていた。)

 

なんちゅーか、正直、このシンポジウムの一番の収穫はここにあった。彼らは“戦友”だった。そう感じられた。

あの、表情(かお)は、嘘でない。これは俺の目利きからの率直な感想。ともに前線で、信頼し合い、生死を預け合ったものにしかわからない、連帯感の確認の儀式が感ぜられた。

 

(シンポジウム後も気を許さず、ここにおいても“演技”が続いていたのなら、流石としかいいようがない。とりあえず、俺は“騙された”ことになる。)

今日きていたメンバーのほとんどが顔見知りで三年間、そして今も、戦い続けている戦友なんだと俺は思った。

とりあえず、管政権は非難囂々だけど、彼らは彼らなりにベストは尽くした(とはいえ、そこは政治、ベストを尽くすだけではダメで、成果を残さなければならないから、批判はクリティカルに、厳しく、シビアに、冷静に。)、そんな気がした。 icon-eye

一ノ瀬健太

勝手に超まとめ

①事故調のサイトを拡散すること
②事故調のサイトを拡散すること
③事故調のサイトを拡散すること
④事故調のサイトを拡散すること
⑤事故調のサイトを拡散すること

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