Renaissance Man

とにかく、あれこれやってみる。

高校を出てから”劣化”していくわたしたち。


白線流し一気通貫!今井雅之さん、若いw

物語自体はテンプレ展開半端なかったですけれども、芋くさい出演者の顔(とくに酒井美紀が急激に大人な顔になっていくのがすごかったw)が徐々に垢抜けてキリッと変わっていく感じ至福でした。

 

耳をすませばくらいに、痛々しく、痛切にもののあはれを感じられる作品でした。東京と地方、進学校(ちな、私は新潟高校でした、学年順位は、150/400位くらいでしたでしょうか、ほんと、個性なくてすみませんw。より詳しい情報はRenaissancemanをごらんください)と定時制の絡み、ある種のステレオタイプではありましたが、ほんと高校時代は俺もあんな感じだったなぁと思い出して、マジで笑っちゃいましたw

バブルも弾け、あとは下るだけの日本経済の中での”おおいなる青春群像劇(ちな、ぼくが小6から中1くらいの時代ですね。エヴァが同時期w)”こうした作品が受容されていた一つのツァイトガイストを如実に感じることができました。

週間ドラマの続編やスペシャルは、基本的に蛇足で見る価値があまりありませんが、今作もそれにもれずたしかに蛇足感はありましたが、見て損はないかもしれません。それは、高校時代をともに過ごした黄金時代の親友たちが、時が経つにつれ、”劣化”していくからです。育児、介護、死、やりたくない仕事、だれにでも代替可能でやりがいのない仕事、葛藤、流されるだけの自分、生活疲れ、怠惰で絶望の日常、こんな大人になりたくなかった、全員が抱く”ぼんやりした不安”、長瀬智也がお世話になった工場の所長はそれをひしひしと感じてしまい、あろうことか自殺未遂を起こしてしまいます。大都会の孤独、吉見俊哉の都市のドラマトゥルギー、あーい、とぅいまて〜ん、がそこでは描かれます。

今は、すでに鬼籍に入られた今井雅之さんも出演されておられました。役者の世界の厳しさがドラマ上なんども演出されますが、自分も芸の世界に属しておりますので、その辛さ、厳しさにはまったく笑うことができませんでした。(T_T)最近は、多くの方に支持されて生計を立てていくよりも、ひとりの、たったひとりの近いあるパトロンを見つけて、生きていこうと考えております。

今井雅之さんの役はジャーナリスト、真実を貫き巨悪を裁く。柏原崇のお父さんが無実の罪で捕まってしまうのですが、それを助ける役割を担います。とはいえ、さすがジャーナリストであって、お父さんを助けるためにしたわけじゃない。結果として真実を明かす過程でそうなったまでだと、いうセリフ、シンジが山で遭難した折に助けてくれた山岳救助隊のセリフと似たプロフェッショナルが感じられました。

今井雅之さん、若いw

今井雅之さん、若いw

今井雅之さんの舞台である、ウィンズ・オブ・ゴッド、見ておいてよかった!!!!!

やっぱり、いつか行く、いつか見たいは永遠に見ません!なので、おそらく、ぼくは歌舞伎を一生見ないのだと思います笑いや、さすがにそれはない?いやぁ、でも、やっぱりそういうものなのだと思います。

時が経ち、今じゃ雑誌のカバーになった私ですが、ここまで来て白線流しのメンバーのように随分と”劣化”してしまいました。夢を追うことの辛さ、厳しさ、惨めさ、劇中、女優を目指す彼女と同じものを毎日感じて生きております。定職もなく、ぷらぷらと漂うくらげのようにゆるく、しなやかに、バガボンドのように生きています。劣化の過程真っ只中にいる自分ではありますが、そんな灰色の暗い絶望の日常かと言われればそれもまた違う気もしますw。同期はみな働き盛りを迎える反面、わたしも遊び盛りを迎えております。高校の同級生は結婚し、こどもを授かったものばかりです。みなテンプレの人生を楽しく謳歌しております。うらやましい!実にうらやましい!ですが、まぁ、お酒の席では、華やかな裏にどす黒い悩みもちらほら聞きます。人間万事、みな隣の芝は青く見えるものなのですなぁ

高校を出て、完全におワタと思われた友人は、伝道師になった奴がいます。美術大学をでずにアーティストになった奴がいます。のんびりと毎日、ロリコンを研究している奴がいます。新潟の上級役人になった奴がいます。保険の外交員になった奴がいます。鳶になった奴がいます。配管工になった奴がいます。教師になった奴がいます。ブラックに社畜になった奴がいます。みんな、みんな生きています。それでも個性を保ちつつ、がんばって”劣化”して生きています。スポットライトが当たらぬ陰でみな、しげしげとこそこそと堂々と生きています。生活保護をもらってる奴がいれば、累進課税でがっぽりとられる奴もいます。いろんな奴がいろいろな形でβ崩壊して劣化して生きています。

そう、ただ人生は、劣化していくのです。それでいいのです。美しく、劣化してく、それが人生なのです。

 

白線流し堂々の第一位、感動の名場面。

白線流し堂々の第一位、感動の名場面。

寿司屋のゲンさん、シンちゃんの遭難など、伝えたい気持ち、想いは、今日が最期と思って伝えておこうと思いました。人間はまじで、すぐ死にます。人間はまじで死んでしまいます。今度飲もう、は永遠に飲みません。あったら、その瞬間に日程を決めてください。それかもしくは、その日、飲みに行かないといかないもんなんです。

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喧嘩別れしたり、つまんない口喧嘩してサヨナラバイバイ俺はこいつと旅に出る、ピカっちゅ〜、ではしゃれにならないでしょうw

放課後、公園でポケモンを一緒にやったあいつらは、みな様々なポケットモンスターを放し飼いにして、どこかのカスミを見つけて、ゲットして、されて、中で発車して、こどもを作り、そんなこんなで劣化して、今を生きる。

東京でナンパされる長瀬智也さん

東京でナンパされる長瀬智也さん

番組タイトルにもなった白線流し

東山魁夷のような淡く美しい日の入り。人生の醍醐味はここに極まれり。たとえこの先、神がふたりの仲をわかつとも。ただこの瞬間に、永遠の一瞬が宿る。


カウペ・ディエム。Seize the day!これはDead poet societyのジョン・キーティング先生の言ったことと根っこは同じでしょう。ゴータマも、イエスも、孔子も、ムハンマドも、ルバイヤートも、ルーミーもみんな根っこは同じなんですねぇw

今日という日を”込めて”生きて。いのち短し恋せよ幼女。記憶に語り継がれ、受け継がれゆく我らが魂に乾杯。

 

越後スター、一ノ瀬健太




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