やっぱ藝祭はいいねぇ。
開口一番、学長の挨拶で藝祭ははじまった。藝祭委員長の斉藤哲也さんの挨拶も堂々としていて大変すばらしかった。
…っとその前に御輿のパレードとアピールタイムがあった。
御輿のアピールはこちらの動画からご覧ください。どの科の御輿の個性があって、大変楽しかった。
建築声楽のLes MisérablesのDo you hear people thing?もぞくぞくしたし、我が後輩のたぬきの御輿に目玉を入れる儀式も関心させられた。おしくも学長賞は逃したものの、アイディア次第でいかようにも強豪の実技系と戦える手段と気概を見せてくれた。
残念、かどうか定かではないのが、芸術学の御輿が人数を集められず、台車に乗せたままアピールしたのがちょっぴり、もし演出の都合上でなければ残念だった。自分は今回藝祭をアーカイブするというミッションがあったので芸学の御輿を担ぐことはできなかったが、担ぎ手を集めるのも、また一年生の頑張りどころであると思う。人を巻き込んで連れてくる、そのいい練習にもなっているのではないだろうか。油画も御輿アピール時に台車を使っていたのが意外というか気になった。個人主義の多い油ならではの内部分裂か!?と勝手に下衆の勘ぐりをしてしまった。
工芸、彫刻、日本がなど御輿の上に乗るパフォーマンスが、落ちるのではないかと見ていてハラハラドキドキだった。来年からは、上に乗る際はせめて持つところだけでもしっかりつけてもいいのかなと思った。やっぱ、やっぱりビルの3階に相当するところから落ちるのは危ないやねぇ。
アピール終了後に即審査に入った。
さすが、自分の店を切り盛りしているトップ中のトップだけあって、どのみなさまも話が面白い。声がハキハキしていて大変聞き取りやすかった。
マイクの高さで学長が高いねw、というと、次の方は低いねw、といい、その次の方はまた、高いねwと言い合う、掛け合いが見ていて大変微笑ましく、和気藹々としていて、藝大と商店街の方々の仲睦まじい関係がみていてとても気持ち良かった。学長、いつまで学長なの?wという上野商店街連合会長早津様のお話、とても面白く、どの来賓の方々も”遊ぶ”ことの重要性を大変説いておられたのが印象深かった。
芸大生は遊んでばかりいるが、その中でももっととびきり遊べる人間がこれからの芸大を、芸術を背負っていくのだ、と思っている。俺ももっともっと貪欲に遊びを極めていきたい。
中日の土曜日はシンポジウム。シンポジウムのテーマは藝大をアーカイブすること。アシスタントとして関わらせていただきました。4年ぶりの大石膏室シンポジウム、藝祭で開催したシンポジウム、および藝祭の歴史調べで培った自分のノウハウを買ってくれたのがありがたかった。
シンポジウム前の奏楽は、マントビーボで忙しい中、音楽学部の3年生がやってくれて大変助かったし、大変、素晴らしい演奏を聴かせてくれた。シュポーアの9重奏曲、あまり聴きなれない曲ではあったけれど、ベートーヴェンと同時代の作曲家の曲だ。
藝大の社会的意義と藝大のプレゼンスを社会に高めていくことの必要性を感じた。昔を語り継ぐことが今をよくするための手段だと本当に思う。地域の中の藝大という概念が最近意識されていないような気がしていた。過去の藝祭パンフレットや桜木の地元の方々のお話を伺うと一昔前まではもっと地域密着型だったという話を耳にする。
そのような動きにもっていけるように芸大内でも動いていきたいと思う。地域住民の方々の大量の写真がやり場がなくて、しぶしぶ捨ててしまった話を伺うと極めてもったいないと思うと同時に、自分も何かできなかったか、と一瞬良心の呵責に悩むこともあったりなかったり。
とりま、回覧板で一時的に写真などの資料は預かれるように地元の郷土資料館やアーカイブセンターがお預かり場所になれたらいいなぁと今、自分は考えている。自分に決定権はないけれども、そうしたことは常に周りに、上司に、上の方々に発信していきたい。
アンコールは、情熱大陸!ものすごく盛り上がりを見せてシンポジウムに突入した。
ファンファーレで北郷先生の挨拶がはじまったのも憎い演出であった。ファンファーレで挨拶が始まるというのはここ最近なかった試みではないだろうか。
アーカイブセンターの取り組み、植村先生、宮沢先生、吉見先生のプレゼンのあと、北郷先生を加えたパネルディスカッションが行われた。
藝大と東大の権威が揺らぐ中においても、揺るぎないオリジナルデータを提供することで価値は揺るがせない、新たな権威を醸成していく機運を作っていけたらいいと思う。反知性主義に対抗できるのは、本物と実証データのみだからだ。藝大は本物を語り継ぐことでより良い社会に貢献できるものと思う。
閉会の大角先生の、人間とは過去(の堆積物)である、ということばは真理である。
中谷先生、ナイス司会でした!いつも見ている日本を代表する解説委員の先生!めちゃ光栄でした。
うーむ、夏が終わった。芸大生の夏は、藝祭の終わりである。それが芸大生なんだという実感、ものすごく湧く。
おかげさまで最後まで楽しく過ごせました!芸学2年後輩の岩井さん、おつかれです!藝祭委員のみなさん、最後まで見送ってくれてありがとう!記念にパシャ!
みんな、おつかれ!そして、ありがとう!これから修論執筆モード!がんばっていきまっしょい!
越後スター、一ノ瀬健太
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