Renaissance Man

とにかく、あれこれやってみる。

美味しんぼを大人の視点で鑑賞する。


本日も定例の美味しんぼ。1991年 第112話『ほうじ茶の心』を見ました。
 
子どもの頃には見えていなかった、山岡と栗田の心の動きに注目しながら見進めておりましたが、ついに初めて画面上で山岡と栗田の身体が(栗田側から)能動的に触れ合ったのです。
 
基本的にアニメの本編では、山岡と栗田の浮いた話というのはほぼほぼ、というか、まったく描かれておりませんでしたから急展開にびっくりしました。
 
時々、栗田のおばあちゃんが茶々を入れる程度で、ふたりのプライベートで合うシーンも描かれず、第108話『梅干しの雨』の回では、仕事以外で休日は合っていなかったことも読み取れる台詞があります。
 
オープニング曲『DANG DANG 気になる』やエンディング曲『LINE』では揺れ動く栗田の心が赤裸々に語られていますが、Netflixを見ていると、ともすればオープニング曲やエンディング曲など聞かずに本編のみ見ていると気づかない機微が本編から読み取れます。
 
今回のほうじ茶の回では、子どもには決してわかり得ない夫婦の幸せのカタチが丹念に描かれておりました。芸術至上主義の旦那とそれに喜びをもって尽くす妻。山岡と海原雄山とのトラウマも絡みながら、結果として、山岡が理解しようとしなかった夫婦のあり方を他人の夫婦から教えられる羽目になりました。
 
ちょっと古い昭和的な夫婦のあり方も、ひとつの愛として成立し得る、ということを山岡は学んだようです。
 
そうとうショックだったのでしょう。山岡は帰り際水辺を静かに眺め、話も聞いているのかわかりません。しかし、それでも栗田は山岡を慰めようと話し続けます。今日は私がおごりますよ、など、山岡が喜びそうなことを言い続けます。
 
山岡も吹っ切れたのか、空元気で栗田に奢ってもらおうかな、とついに返事をしました。
 
ここです!ここなんです!本日の名場面!
 
栗田はやっぱり、相当うれしかったのではないでしょうか。好きな男が自分に心を開いてくれた。栗田自身の自制も利かなかったのか、心から相手を慮り、励ますための腕ハグ!
 
嫁と見ていて、あ!とお互い目を合わせました。
 
嫁と私もある程度の年齢を重ねてきましたから、美味しんぼを大人の、それも余白を埋めるオタク的な視点で伊達に半年間見続けてきたわけじゃありません。この後のふたりの進展にさらなる期待が高まります。
 
 
詠める、
 
 
トラウマを
乗り越え腕に
ハグしちゃお
 
#億葉集 #美味しんぼ
 
 
 
 
 

Culture You!あ~、世界ってほんと美(たの)しい

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