Renaissance Man

とにかく、あれこれやってみる。

【ご報告】父になりました!


おかげさまで2021年9月13日(月)18:50に3900gの巨大な娘が生まれました!
超ジャンボベイビーで、家内も大変難儀しましたが、なんとか産みきりました。帝王切開レベルかもしれないのですが、会陰切開と気合いでやり遂げました。私は家内の手を握りながらアニマル浜口のように「気合だ!気合いだ!気合いだ!」と応援していたのですが、家内から集中できないと普通に注意を受けてシュン、となりました。出産という命の現場ではウケ狙いは通じないのだと大変勉強になりました。
家内に陣痛が来たのはその前日というか昨晩の22時頃で、実に21時間にも及ぶ格闘でした(ちなみに私の好きな格闘ポケモンはエビワラーです)。コロナ禍のため寄り添いができないとのことで、家内だけを自宅の前からタクシーで見送り、家内のいない部屋でソワソワしながら寂しくぽつんと独りで近所の野良猫2匹とともに寝ました。翌日もソワソワしながら常にケータイを見る現代の若者な感じで過ごしておりました。午前中はLINEで子宮口が5cmになった、と連絡が来たものの、午後からぱったり連絡が来なくなり、焦りました。
家内にLINEを送ったり、電話をするも既読もつかず、留守電になってばかりなので、とても心配でした。悪いイメージばかりが浮かんでまいります。海外ドラマERのシーズン1の19話「Love’s Labor Lost(邦題:生と死と)」の悲劇がよぎります。子癇発作で母子ともに低酸素状態(赤ちゃんは仮死状態)に陥ったため、産科医不在の元に帝王切開に踏み切ったDr.グリーンの回です。常位胎盤早期剥離の前兆を見抜けず、結果として大量出血による播種性血管内凝固症候群(簡単にいうと血が固まらなくなる状態)になり、子どもは助かるのですが、母親は命を落としてしまうという切ない回です。そんな状況を勝手に妄想してしまい、やむに止まれず17時過ぎに病院に電話しました。
思い切って病院にかけたところ「あれ?まだ連絡入ってませんでしたっけw?」笑(わら)と言う返事に、おい、ちょ待てよ(キムタク風)と言いそうになったのを喉元でぐっと抑え、あれ、これもう産まれるでのは??と心臓がバクバクしました。電話越しに先生の「まだ、もうちょっと」と言う声が聞こえ、産まれる際にはこちらから再度お電話します、と伝えられただけでした。あとで聞いたところ微弱陣痛でお昼過ぎに促進剤を打っており、それからケータイには触れていませんでした。
その一時間後、18時過ぎに家内から電話が来ました。電話をとると「、、、来て、うぅ、苦し、、gciじゃんfじゃおb、、あぁ〜〜早く来て、ミャガンファハードスんv;あえ、」と家内から命も絶え絶えな声で電話がかかってきました。いや、病院のスタッフさんでなく、家内から電話がかかってくんのかーい!と山田ルイ53世のツッコミを抑えつつ、「わかった!今行くなり!」(なりは、一ノ瀬家ではよく使われる語尾で、ここでも本当に使っております)、とすぐに自転車に飛び乗り、産婦人科医院に向かいました。向かう途中、家内が独りで20時間も闘って来たことを思うと、涙が出てまいります。病院に向かう自分とクレヨンしんちゃん野原ひろしがかぶりました。それとドラえもん「のび太の結婚前夜」も思い出されました。
到着するなりコロナの抗原検査、これで陽性だと立ち会えません。。。緊張の一瞬、、、結果は陰性!この時、コロナのワクチンほんとに打っておいてほんとよかった、と思ったことはありません。手を洗い、白い前掛けのような衣を着せられ、いざ分娩室へ。超緊張、心臓もバクバク、夢枕獏でした。
息付く暇もなく、そのままクライマックスへ突入。夫婦共に手を握ってのヒッヒフー、ヒッヒフーと2~3時間くらいやって、いよいよ出産のフィナーレ!というわけにはまったくいきませんでした。私にも心の準備というものがあるのですが、いきなり第四楽章からスタートです。ブラームスでいうなら交響曲第一番のさわり的な部分からスタートです。第一楽章の荘厳な出だしも、第三楽章の軽いテンポからも一気に端折って、なんなら第九の「Froh froh wie seine Sonnen fliegen …」くらいからのスタートです。
家内の膣から出てくる気配も全くないのに、助産師さんが分娩台にかぶさってお腹を押す準備をしています。家内は「う〜、うぅ〜ん」といきんでいます。私がきたことは認識してますが、まったく気にかける気配もありません。呼吸は大事です。ヒッヒフーは現代ではあまり使われていない呼吸法で、今回は一度も使いませんでした。心臓マッサージと同じくアップデートされるんですね。
しかし、どんなに家内がいきんでも出てくる気配はまったくなし。本当に今から出てくるのかと疑うレベルです。頭だけ見えているとか、そういう状態でもないのです。助産師さんの読みでは、おそらく回旋異常かもしれないとのことでした。要は、仰向けで出ようとしている状態です(この予想は的中していました)。その間も胎児の心音メーターはぽこぽこ動いてます。しかし、まだ出る気配は一向にありません。家内はますます苦しそうです。
ここでお医者さんが意を決しての吸引と会陰切開の判断に移行します。その時、歴史が動いた。赤ちゃん誕生まであと6分。私もみていて超ビビったのですが、家内の性器の向かって、右下をバッツンと2~3センチでしょうか、大きく切りました。出血がツートロトロトロー、と家内のお尻に引いてあるシーツに徐々に広がっていきます。出血やばくない。。?ここからは止血もあるため、一気に産みにかかるのだと実感しました。バキューム的なのを家内の性器に挿入します。胎児の頭を真空状態にして引っ張るやつです。もし目玉が出てきたらバタイユの眼球譚です。そんな悠長なことは考える暇も実は私の中ではあったりなかったりしていたのですが、その間も血がドバドバ流れます。血だけ、ほんとなんとかしてくれ。輸血の機材もないのが気にかかりますが、もう心配しても意味がありません。
もう、産みきるしかないんだと、私でもわかりました。時間がない感を感じます。時間との闘いです。
一呼吸おいて、本番。
助産師さんに「いい?、行くわよ」と声をかけられ、家内も決めにかかります
「うぅぅ〜〜うぅぅう***」からの「ぁぁああ〜ぁぁぁあああああああああああああああああああああ〜〜〜!!!」とおたけびを上げました(私はドラクエ的に1ターン休んだように錯覚しました)。助産婦さんも家内のお腹をめいいっぱい押します。そんなに押して大丈夫なのかというくらいめいいっぱい押します。私は家内の身体をさするしかできません。
「おぉ、きたきた!!!」(私は不謹慎ながら魔法陣グルグルのキタキタ親父を想像してしまいました)と、先生のいい感じのコメントと共に、バキューム的な器具の先から、一気に頭部がボコ!っと仰向けで出てきました。まさにB級のグロ映画のワンシーンです。一瞬、朝青龍かと見間違えました。すぐにお医者さんがちっちゃいチューブを赤ちゃんの鼻に入れ、水分や鼻水的なものを吸い取りました。呼吸の道を確保したのだと思います。まだ顔だけ出ている状態です。
その後一息つきつつ、助産師さんが「ほら、最後、もう一踏ん張り」と促し、家内は「うぅ〜う〜ぅう〜うううぅうう〜ぅう〜ぁああ〜〜〜ああああ〜〜〜〜!!!!」と声ならぬ叫びをあげ、ニュルニュルと全身血塗れの赤ん坊が出てまいりました。朝青龍と思ったのも束の間、これは違う!アジャコングだ!と確信しました。しかも、大仁田厚の電流爆破デスマッチを生まれながらに経験している!そいつが、すぐさま、家内のお腹の上に届けられ、3秒くらいでしょうか、すぐに産声を上げました。まさに歓喜の歌!1951年フルトベングラーがバイロイト音楽祭でタクトを振ったベートヴェン交響曲第9番合唱を遥かに超える音楽性の豊かさ!
その後、すぐに私は赤ちゃんの臍の緒を切る作業をさせていただきました。
家内は一安心している様子ですが、私は出血がとても心配です。ERも一度、安心したと見せかけた後に胎盤剥離の出血が止まらなくなります。血は全然止まらず、さらにここから胎盤を引き抜く作業があります。臍の緒を手繰り、助産師さんがぐいぐいと引っ張ります。そんなに勢いよくやると剥離しちゃうんじゃないかと思い、ゆっくりやったらどうですか?と素人的にやんわり伝えたのですが、意に介せずグングン引っ張っていきます。胎盤と共にものすごい血液が出てきて、シーツから滴り落ちてます。映画とかで打たれた人がうつ伏せ(仰向け)になってカメラが俯瞰的に上から撮影するとツーっと放心円上に血が広がるシーンがあるのですが、そんな感じで広がっていき、もう気が気でなかったです。人生にドラマはいらないと思います。平凡、それこそがもっとも偉大であり、もっとも崇高で、もっとも尊いものです。悲劇は不要です。
家内は安心しているのですが、それがまたドラマっぽい。私は家内の手を握りながら、何もすることはないのですが、ひとり事後処理をしている気分です。先生が縫合しているのを見ることと、祈ることしかできません。家内の手を握りながら、命を等価交換できるのならば、家内のために死んでもいいと思いました。ただ、溺死は嫌だなぁ、一瞬で楽に死ねるのがいいなぁ、と思いながら、まさにキングダムでいうところの羌瘣が蚩尤族の禁術「命の力を分け与える術」を発動した感じで念じるだけです。小林稔侍並の顔力で念じました。
一旦、縫合を終え、1時間、2時間、3時間と出血量を観察するのですが、徐々に出血量が減っていき、少しづつ生きた心地になりました。家内はショック性の貧血になっているので、絶対安静です。超ほんの一瞬だけ、赤ちゃんにおっぱいをあげ、三人で写真を撮りました。以降は絶対安静。ただし、私はコロナのために付き添えず帰らなければなりません。家内が意識を失ったら?そばにいたほうがいいのでは?と思ったのですが、この道40年の大ベテランの助産師さんを信頼し、家内を預けました。家内には1時間ごとにLINEをするよう伝え、私は病院を後にしました。
ご心配をおかけしましたが現在、家内の体調も回復しつつあり、netflixでナルトばかりみているので、横になりながらも出産・育児の助成金を探してまとめるように指示は出しました。今後1ヶ月の間、交通事故にあったと思って、家内には超安静にしてもらいます。私が家事の一切を行います。母は強し。あんだけすごい思いをして自分は生まれたんだとか、すべての人間があのような状態で今を生きているのだとか、みんな奇跡状態を生きているんだとか、想像力の質が変わりました。家内とは今後喧嘩しないようにします。家内の方が私の5億倍偉大です。毎日、へへ〜と言って暮らしてまいります。
子育てに関しては、子どもを道具としてみなさず、親の理想を押し付けず、ただそこにいるだけでよき、という考えてでいれたらと思います。本来、家族や友人というのはそういう関係がベストなんだと思います。
長文、ここまでお読みくださりありがとうございました。手探り状態の子育てですが、皆々様に支えていただきながら家内ともども子育てに励んでまいります。
皆々様におかれましては、今後とも家族一同、何卒宜しくお願いいたします。

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